「最強プロンプト、神プロンプト、テンプレートの穴埋め...
あんな長い指示文を入れなくてもいいんですね!」
オンライン講座の画面越しに、50代の男性受講生が目を輝かせて声を上げました。たった15分前まで疲れた表情で画面を見つめていたその顔に、今は喜びとワクワクが広がっているのは、見てすぐに分かりました。
・・・
彼が体験したのは「ごめんね!メソッド」です。
これは、AIとの自然な対話を通じて、複雑なテンプレートなしでもAIの知能と人間の知性を融合させ、問題解決に導くシンプルなアプローチです。
この生徒さんは以前、とあるAI講座を受講し、特典として「業界別・目的別500テンプレート集」をもらったものの、どれを使っても思うような結果が得られず、「自分にはAIは向いていない」と諦めかけていました。
そんな生徒さんから感想を聞いて、私も彼に「そうです!長いテンプレートなんて不要なんです!」と断言したい気持ちでいっぱいでした。
でも、それは半分だけ正しく、半分間違っています。
仕事の生産性を飛躍的に向上させるためには、実は長いプロンプトが必須になる場面もあるのです。
つまり、「長いプロンプトを使わない方法」と「長いプロンプトを使う方法」は、どちらも必要で、目的によって使い分けるべきなのです。
このことを正しく理解するために、「AIの使い方の3つのタイプ」について説明します。
この3つを知れば、AIの様々なノウハウを正しく活用できるようになります。
AI活用の3つのタイプとは?
私が考えるAI活用の3つのタイプは以下の通りです。
共創型: 対話を通じてAIと共に解決策を模索(短いプロンプト。「ごめんね!メソッド」は、これです)
専門担当者型: 特定タスク専用のAIアシスタントを作成(長いプロンプトを使う)
ブレーン/教師型: 特定知識を持つアドバイザーとしてAIを活用(主に知識となるコンテンツを与える。プロンプトは短い時も、長い時もある)
それぞれの特徴と活用法を詳しく見ていきましょう。
1. 共創型 - 対話を通じて答えを洗練させる
共創型は、AIとの対話を通じて問題解決に取り組むアプローチです。最初のプロンプト(指示、質問、依頼)から完璧な回答を期待するのではなく、AIの回答に対して、フィードバックや、依頼、質問を繰り返すことで、徐々に欲しい答えに近づいていく方法です。
長いプロンプトは、共創型ではありません
「シニア向けに、AI講座のプレゼン資料を作る」という課題で説明します。
通常のアプローチなら、一般的に信じられている使い方は、以下のように細かい情報を書き出し、AIに入力します。
対象者
プレゼンターの立場
プレゼン内容
守るべき制約条件
欲しい出力フォーマット
トーン
実は、長いプロンプトを入れ、細かく指示をすればするほど、AIは創造性を発揮しないようになり、無難な(安定した)回答をする傾向があります。
もし、誰かに作ってもらった長いテンプレートの穴埋めをして指示した時、「なにか、しっくりこないな」と感じる時があります。この時、AIは「誰でも考えつきそうなことを実行しただけ」だからです。
とはいえ、このような能力に価値がないわけではありません。
安定して無難な「知能労働」は、次に説明する「専門担当者型」の使い方で、力を発揮し、私たちの生産性を飛躍的に向上させてくれます。これは、次の章で説明します。
ごめんね!メソッドは、探究型の共創アプローチです
一方、「ごめんね!メソッド」は、あえて漠然とした依頼 からスタートし、徐々に「ブライトスポット」と呼ぶポイントを見つけ、掘り下げていくアプローチによって、より良い答えを見つけるように設計されています。
上記の「シニア向けに、AI講座のプレゼン資料を作る」という課題の場合、あえて、「プレゼンを作りたいです。コツを教えてください!」という漠然とした依頼からスタートします。
大抵は、複雑な回答が返ってきます。
もし、あなたが直感的に「うわー、なんかごちゃごちゃして分かりづらいなー」と思ったら、その直感を大切にして、フィードバックします。例えば、
「ありがとう!色々とアドバイスを頂けて嬉しいです。でも、たくさんあって理解しづらいです。もっとシンプルに、分かりやすい、方針をバシっと定義して、教えてもらえませんか?」
みたいな依頼をします。すると、面白いことが起こります。実際に、やってみて結果を確認してみてください。
「対話」を通じて、人間側の直感、洞察、大局観などを利用し、フィードバックや、改善点や、方向性を伝えながら、AIと対話をします。
この方法の魅力は、自分自身の考えも整理でき、対話を重ねる中で「あ、こういうことが知りたかったんだ」と気づくことです。まさにAIと「共に」創造的な活動をするような使い方です。
2. 専門担当者型 - 特定タスク専用のアシスタント
専門担当者型は、「記事の校正」「週報の作成」など特定のタスクに特化したAIアシスタントを作る方法です。長めのプロンプト(指示文)を用意し、そのタスクのやり方を細かく指示しておくのがポイントです。
例えば、私が実際に使っている「校正担当者」と名付けたAIのプロンプトは、以下のようになります。
あなたは経験豊富な編集者です。アップロードされたニュースレターや記事の内容を詳細に確認し、以下の観点から包括的なレビューとフィードバックを提供してください。
## チェック項目
### 1. 誤字脱字の確認
- 漢字、ひらがな、カタカナの誤りを指摘
- 句読点の使用や間違いを確認
- 修正案を具体的に提示
### 2. 文章の明確性
- 文意が不明確な箇所を特定
- 長文や複雑な文章構造を指摘
(まだまだ続く)
事細かく指示をしておくことで、いつも安定した期待通りの仕事をしてくれます。私は、原稿を書いたら、添付して送信するだけで、
誤字脱字を発見し、修正案の提案
分かりづらいところを発見し、修正案を提案
構成の分かりづらいところを発見し、修正案を提案
読者視点から、良い点や、改善点を指摘
などをしてくれます。
なお、このような指示文は、自分のメモ帳などにテンプレートとして保存しておくのではなく、「事前登録」をして使うのが基本です。Claudeなら「プロジェクト」と呼ばれる機能を使います(詳しくは、別の記事で説明します)。
私は、他にもさまざまな「専任担当者」となるAIを作って、日々の仕事を手伝わせています。
実は、ネット上にある「神プロンプト」や「業界別テンプレート」も、この専門担当者型と言えます。ただし、他人のテンプレートをそのまま使うより、自分の業務に合わせてカスタマイズする方が効果的です。なぜなら、あなた業務内容な目的に最大限最適化することで、初めて真価を発揮するからです。
その方法はシンプルです。まずは「対話型」で日々仕事をします。すると、同じような対話を繰り返すタスク(仕事)があることに気づきます。それに気づいた時に、対話型の内容を「1回のプロンプト」に変換すれば良いだけです。
3. ブレーン/教師型 - 特定知識を持つアドバイザー
ブレーン/教師型は、AIに特定の専門知識を与え、その視点からアドバイスをもらう方法です。仕事の「やり方」ではなく「知識」に焦点を当てています。
例えば、「マーケティングの父」セオドア・レビット教授の考え方を学びたければ、レビット教授の著作内容をAIに与え、「レビット教授ならこの問題をどう考えるか?」と相談できます。
また、レビット教授に、自社のマーケティングについて意見をもらうようにすれば、まるで「レビット教授をブレーンとして雇っているみたい」になります。
また、特定分野の知識を持つ「先生」としてAIを活用し、その分野について質問したり、学習のサポートを受けることも可能です。
私の場合、「GTDコーチ」「習慣化コーチ」などを作って活用しています。
AIマスターへの道は「共創型」から始まる
3つのタイプを紹介しましたが、すべての基礎になるのは「共創型」です。なぜなら、AIとの対話の中で「これは定型化できるな」と気づいたときに「専門担当者型」が生まれ、「この知識を深めたい」と思ったときに「ブレーン/教師型」の活用が始まるからです。
「ごめんね!メソッド」では、3つのことを行います。
共創型で、課題を解決する
振り返りを行い、対話力を高める
時々、「まとめプロンプト」作りにチャレンジする(1回で良い答えを得るプロプトづくりの練習)
日々の活用の中で、同時に「AIを使う能力も磨く」ような設計になっています。
AIの活用は「共創型」から始まります。対話という短いプロンプトで、指示する力を高め続ける先に、長いプロンプトも、知識を与える方法があります。
まずは、「共創型」から始めましょう。
もちろん、私のおすすめは「ごめんね!メソッド」です。AIの仕組み、AIの知能の構造、人間の知性、特性と、問題解決アプローチなど、しっかりとした理論に裏打ちされているにも関わらず、「驚くほどシンプル」なメソッドになっています。
ぜひ、一度体験してみてください。
オンラインコースでは、「どうやるか?」までも無料で学べます。本受講を申し込むと、理論背景や、具体事例、オーディオブック、電子書籍などで、本格的に学べるようになっています。